先日、「蜂の哲学室」の一環として、写経の会を開催しました。
場所は、五反田にある薬師寺東京別院。
日常の慌ただしさから少し離れ、約2時間、心静かに写経をする時間を過ごしました。
墨を擦るところから始まる、静かな時間
写経というと、「般若心経を書くこと」というイメージが強いかもしれません。
けれど、実際にその場に身を置いてみると、写経はただ文字を書くだけの時間ではありませんでした。
まず、心を落ち着けて墨を擦る。
墨の香りを感じながら、少しずつ呼吸がゆっくりになっていく。
筆を持ち、紙に向かい、一文字ずつ般若心経を書いていく。
その時間は、誰かと話す時間でも、何かを考え続ける時間でもありません。
ただ、目の前の一文字に向き合う時間でした。
上手に書くことではなく、今ここにいること
写経をしていると、ふと自分の癖に気づきます。
早く書こうとしてしまうこと。
きれいに書けているか気になってしまうこと。
少しの乱れに、心が揺れること。
でも、写経は上手に書くことが目的ではありません。
一文字ずつ、ただ丁寧に書いていく。
間違えないように、きれいに見えるように、という評価の世界から少し離れて、今この瞬間に意識を戻していく。
そうしているうちに、頭の中で忙しく動いていた思考が、少しずつ静かになっていくように感じました。
黙々と書くことで見えてくるもの
約2時間、黙々と般若心経を書き続ける。
普段の生活の中で、これほど静かに自分と向き合う時間は、なかなかありません。
スマートフォンを見ることもなく、誰かに何かを説明することもなく、ただ手を動かす。
すると、不思議と心の中にあったざわざわが少し落ち着いていきます。
何か大きな答えが出るわけではありません。
けれど、書き終えたあとには、心の中に少し余白ができたような感覚がありました。
蜂の哲学室としての写経
「蜂の哲学室」では、毎回ひとつのテーマを通して、自分の内側を見つめたり、他者の言葉に耳を傾けたりする時間を大切にしています。
今回は、言葉で語り合うのではなく、「書く」という行為を通して、自分の心に触れる時間になりました。
考えること。
感じること。
言葉にすること。
そして、ただ静かに手を動かすこと。
どれも、自分を知るための入り口なのだと思います。
心を整えるための、小さな実践
写経を終えてみて感じたのは、心を整える時間は、特別なものではなくてもよいということです。
忙しい日々の中で、立ち止まる。
呼吸を整える。
一文字ずつ、丁寧に書く。
それだけでも、心は少し静かになります。
今回の写経の会は、そんなことを思い出させてくれる時間でした。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
また「蜂の哲学室」では、心を見つめ、整えるための時間をつくっていきたいと思います。
次回の蜂の哲学室
次回の蜂の哲学室は、6月13日(土)14:00〜16:00です。
テーマは「自分のエネルギーの使い方」
是非ご参加ください。
お申し込みはこちら
